豚足を食べたら前歯が折れた時の話

久々にクソみたいなブログでもやりたいなと思い開設しました。自己紹介とかそういうのをどう書いたらいいのかわからないのでとりあえず豚足を食べたら前歯が折れた時の話をします。

 

豚足を食べたら前歯が折れた時の話

 

2017年の11月4日、わたしは都内某所で当時付き合っていた男とデートを楽しんでいた。名古屋-東京間の遠距離恋愛だったため、月に一度しか会えない。わたしは浮かれていた。ディナーとして連れられるがままに入った焼肉屋で、相手が注文した豚足を勧められるがままにかじった。

かじった瞬間に、口の中でボキッという鈍い音がした。骨でも噛んでしまったかと思い、口を話すとそこには変わり果てた前歯の姿があった。

 

何が起こったか、一瞬よくわからなかった。数秒の間を置いて、わたしは状況を理解した。ウォーキングブリーチの処置中だった方の前歯が真ん中あたりから折れている。

ウォーキングブリーチというのはホワイトニングの一種で、神経が死んでしまって失活した歯に裏側から穴をあけて薬剤を流し込んで蓋をして、数週間ごとに薬剤をとりかえて内部から漂白していく方法である。この方法は歯を広範囲で削るためダメージが大きく、衝撃で折れたり欠けたりする恐れが少なからずあるというのは歯医者へ行く前に調べたときから知っていたし、日常生活でもなるべく前歯に気を使って2ヶ月ほど過ごしていた。

ちなみに、歯医者へは自転車で片道40分もかけて通っていた。それくらいわたしは前歯が黒ずんでいることを気にしていた。今思うと、そこまで気にしているのなら初めからラミネートなどの方法で済ますべきであったが、治療費が高額になる。歯医者に通うためにバスすら使わない赤貧の女である。歯科医はとても優しく丁寧に施術してくれたし、最善を尽くしてくれたが、安価に済ませようとしてしまったことと、油断して豚足を食べてしまったのが運の尽きであった。

 

わたしは当時ホステスをしていたので、折れた前歯を見ての第一声が「どうしよう!これじゃお店出れないじゃん!!」だったのだが、今思うとちょっとどうかと思うし、パニック状態のわたしを尻目に当時の恋人が焼肉を続行したのもどうかと思う。

前歯がスカスカのまま一通り食事を終えたころ、時刻は19時を過ぎようとしていた。焼肉を続行したせいで歯医者の受付終了時間が軒並み過ぎてしまっていた。ここは東京だ。かかりつけの歯医者もない。前歯を失うというのは本当にショックが大きい。

不安でみじめで、わたしが待合室でさめざめと泣いていると見かねた歯科医が特別に応急処置をしてくれたが、あの時の恩は一生忘れないであろう。

その後地元でセラミックの差し歯にしてもらったが、12万円くらいかかった。そもそもうつ病を患っていた時に虫歯を放置しまくって失活したのが最初の間違いだったのだが、当時は判断能力がまったくなかったので悔やんでも悔やみきれない。

歯は一度悪くなると無限にお金がかかる。みんな前歯を大事にしてほしい。

 

折れた前歯

折れた前歯

折れた歯の写真を掲載して結びとする。

twitterのステッカー機能で精一杯ポップに加工したが見るも無残である。

今見ても悲しい。